【Q&A】大事な夢なのに「やりたい」が「やらなきゃ」に変わり燃え尽きてしまいました

Q.  初めまして。

梓さんの書籍を発売当初から読ませていただいています。少し間が空いて、自分のこれからの道に迷って分からなくなってしまったときに、再度本を読むと、ほっと安心することばかりで本当に助かっています。いつもありがとうございます。

思い切って質問させていただけたら嬉しいです。

現在、30歳(女性)で結婚をしていますが、楽器演奏の指導をメインに生計を立てています。

ある日、プロとしての演奏活動も自分のやりたかったことだ!と突然目覚め、海外のオーケストラのオーディションに挑戦することを決意し、ついこの前まで3ヶ月間集中して準備を進めてきました。

普段の10倍は楽器の練習をし、英語を勉強し直したり、そのオーケストラがある国の語学レッスンも初めて受け始め、人生初の英文の履歴書も用意し、「受けるからには受かりたい!」と自分を奮い立てて準備を着々と進めていました。

そんな中···もうすぐ提出するという時期になってきた頃、外出時に急に、動悸と息苦しさが襲ってきてパニックになり(過去にストレスが限界に近づくとよくなっていました)、しばらくするとなんとか落ち着きましたが、

その日から、次第に自分を追い詰めてしまっていたことや、「挑戦したい·受かりたい」から「たくさんの人に応援してもらって、サポートを受けたからには受からなければ!」という気持ちになっていたこと、に気付きました。

過去の経験からも、体は正直だと感じているので、「今回のチャレンジは自分には大きすぎた、悔しすぎるけど諦めた方がいいんだろうな···」と考え、結局応募を見送ることにしました。本当に悔しくて悲しくて、涙が止まりませんでした。

でも、真剣に取り組んで自分と向き合った3ヶ月だったからこそ、たくさんの新しいことにチャレンジも出来たし、気付きの収穫は多かったと認めようと、納得しようとしています。

今回のように、心ではパワーがみなぎっているし、「やりたい!」と思えていても、実際に走っているうちに体が不安を覚えてブレーキを出してしまったり、「やらなきゃ!」になってしまったりすることが多くあり、その度に自分の限界はここまでなのか。。。と落ち込んでしまいます。

最近では、オーディションを諦めてしまったことに対して、燃え尽きた感情だったり、これからのやりたいことがぼんやりしすぎていて自分にエネルギーを感じられず、自分らしくなくて焦ってしまっています。(猪突猛進なところがあって休み下手でもあります。。。)

長くなって申し訳ありません。

こんなときは、「これからの気持ち」をどう作っていけばいいのか、教えていただけたら嬉しいです。

幸い、主人や周りのお友達には本当に優しい方たちに恵まれていて、「今はゆっくり休めばいいよ」って言ってもらえていますが、自分が自分にそれを許していないような···複雑で悲しく感じられます。

何かアドバイスいただけましたら幸いです。

お忙しいところ恐れ入りますが、どうぞよろしくお願いいたします。

(sariaさんよりご質問いただきました)

 

A. ひとまずマキシマムに動いてみたことは、大きな見返りを生んでいるはず。夢や目標には中長期的な視点を持とう。燃え尽きても「今いる場所」からまた始めれば、新たなパワーが湧いてくるから大丈夫。

 

 

ご質問ありがとうございます。書籍を長らくお手元に置いてくださっているなんて、本当に嬉しいです!こちらこそ感謝申し上げます。

情熱的に行動したものの、障害が立ちはだかり、やがては身も心も燃え尽きてしまう···ありますよね。そんな「燃え尽き問題」にエフォートレスに対峙するには?今回はそんな回答となっております。

 

■ 一度、極端に動いてみた人は大きく進める

sariaさんの素晴らしいところは、次の2点。

①よく行動されました!ブラボー!
②よく撤退されました!ファンタスティック!

動けたことも、止まれたことも、納得できず悲しみもあるでしょうが、ご自身で考えて決めて行動したこと、その美しさに尽きます。

1~2歳くらいの子どもがある時期、手につかんだものを思い切り投げたり、床に叩きつけるように落としたり、金切り声で叫んだりするのを見たことはありませんか?

あれは決してお行儀が悪いのではなく、心身を発達させる上で必要なことなのです。この時期の子どもは、力いっぱい投げたり叫んだりしてみることで、自分の体の可能性を試します。どこまで力が出るのかな?どのくらい大きな声が出せるんだろう?そんな「マキシマムエフォート(最大限の力)」の実験をしていると言われています。

マキシマムエフォートを試して、微調整を繰り返すことで、やがて子どもは自分の体をエフォートレスに動かせるようになっていきます。

今回のsariaさんの努力もまた、一旦マキシマムエフォートでどこまで行けるか、実験データを得ることができましたよね。

最初にひとまず極端に動いてみることで、過不足するものがクリアになり、その後より効率的な道を歩けるようになるものです。でも多くの人は極端な行動を恐れるため、進みが遅くなってしまいます。

sariaさんのように「まず徹底的に動いてみた人」の功績は計り知れません。

結果は思うようにはならなかったかもしれませんが、sariaさんを大きく前進させてくれているはずです。

 

■ あなた様には「プロセスに価値があるからゆっくり進もう……なんて言えません!

プロとして演奏したいという思いを叶えるのに、海外のオーケストラに応募することが現実的な選択肢に入るなんてすごいことです。

この三ヶ月間はもちろん、幼い頃から楽器の指導者になられるまでも、ずっと努力を積み重ねてこられたのでしょう。

普段の10倍の練習量って···そこまでコミットできるsariaさんのような方へ「がんばらずに肩の力を抜いて」「ゆっくりマイペースに進もう」「プロセスにこそ価値があった」などとはとても言えません。無理に認めたり納得したりしようとしなくてもいいですよ。だってすごいですもん。あなたの真摯な姿勢、強さ、グリッドは尊いものですから。

「やりたい!」が「やらなきゃ」「期待に応えなきゃ」になってしまう。だからがんばりすぎて燃え尽きてしまうというわけですが、そう考えるのが良くないというわけではありません。なぜならsariaさんが目指すのは「プロの」演奏家ですから。

「やりたい」が「やらなきゃ」に変わるのは、本気で何かのプロになろうとする人にとっては、至って正常な状態、必ず対峙することになる感覚であり、夢にコミットしている人たちは誰もがそのバランスを自分なりに見極めながら進んでいるのだと思います。

だから「やらなきゃ」というプレッシャーにに追い詰められたときは、「これが限界」ではなく「またひとつプロの道に近づいている」と考えたほうが自然かと。ゾクゾクするわ〜というように(笑)

以上を踏まえ、私からsariaさんへお伝えしたいことがあるとしたら、あえて、

「今回はもう少し、がんばってみる(進んでみる)こともできたのではないですか?」

ということです。

体は正直、過去にも同様の症状がとありますが、今回は今回。同じような症状が出たてしまったけれど、一旦落ち着いたタイミングでとりあえずエントリーだけはしておくなど、「怖いまま進む」をやってみることも今のsariaさんならできたのではないかと感じました。

嫌なお気持ちなられたらごめんなさい!でも、ここまで純粋な努力をされたsariaさんには、結果を受け取る資格があります。

また今後、いつかの時点で必ず、sariaさんは今回の情熱に対する報酬を受け取ることになると思います。夢へのプロセスはまだ終わっていません。データ集めをして、道を微調整し、洗練させている途中なのです。

ただ現時点で、応募を辞退したのはもう過ぎたことですし、おっしゃる通り「これからの気持ちをどう作るか」にフォーカスすることは重要ですよね。

さらに具体的な視点の持ち方について、私の考えをご紹介しますね。

 

■ 短期ではなく中長期的視点を持つ

2030代くらいの皆さんにとって夢とは「できるだけ早く叶ってほしい、せめて数ヶ月後くらいには!それ以上は待てそうにない」というものですよね。1年~2年後に叶っていなかったとしたらもうお終いとすら感じてしまうのではないでしょうか。

しかし、夢や目標が叶うまでに「まずは10年かけてみよう」とイメージすることをお勧めします。

30歳のときの私だったら「10年?そんなに?!」とがっかりすることでしょう……

でも、私自身もこれまでに何度も燃え尽きてきましたが、その度にどんなにくたびれて全てが嫌になっても(笑)また、「どうしても叶えたいこと」に関する情熱は戻ってきました。

そうしてなんだかんだ、自分が真に望んでいる形になるまでに10年くらいを費やしました。その年月がないままサクッと叶っていたとしても長続きしなかったでしょうし、妥協が混じった結果になっていたとも思います。

現在も、ここから10年かけて叶えたいことに関して、毎日少しずつワクワクとイメージングや作業をしたりしています

もちろん、誰もが長い年月をかけて夢を叶えるべき、と言っているわけではありませんし、夢によっては数週間~数ヶ月で叶うものもあるでしょう。

ただ、sariaさんのように人生をかけた本物の目標については、510年くらいかけても情熱が消滅することはない(むしろ灯を消したくても消せない)はずです。

一定期間は燃え尽きたとしても、また情熱がふつふつと復活してくる。本質的な目標とはそういうものではないでしょうか。

この10年計画でいくと、sariaさんはスタート地点に立ったばかりです。

出だしのアクションとして、今回の応募するまでのマキシマムな努力というのは、たとえ今一時的に燃え尽きていらっしゃるとしても、10年スパンで見ると素晴らしいブースターでしかない。なかなかこんな躍動的なスタートを切れる人はいませんよ!

それほど本気でコミットしたからこそ、大きな揺り戻し(体の異変)が起こってしまったのもよくわかります。夢に向かって行動すればするほど、「元の安全な(でも退屈な)場所に戻りたい」という本能が働くのは当然です。「三歩進んで二歩下がる」くらいでちょうどいいのかもしれません。その間に違う道に進みたくなるかもしれないですし、中長期的にイメージしていくと、夢の叶え方がより柔軟になります。

フラットに細く長く。がんばり続けることもしないけど、ちょっとだけのがんばりをこまめに散らして。頓挫したらしたで、何度でも、また「今の自分の場所」から始める自由がある。こんなスタンスが目標への行動を続けられる秘訣ではないかと、今の私は実感しています。

どうか次は、揺り戻しを恐れず動いてみてくださいね。体調での無理は禁物ですが、何かしらストップがかかりそうになったらそれは、「つまりこのプロセスがうまくいっているということだ」と思って淡々と進んでみることもできます。

 

■ 燃え尽き期間中の過ごし方

これもあくまでも私の場合ですが、「揺り戻しが来て、燃え尽きてしまった自分をしなやかに受け入れる」とは、気ままに放っておくということ。何か他の楽しいこと(休む以外にも、他のプロジェクトに熱中するなど)をたっぷりすることにしています。後悔について話したり考えたりするのもやめます。できなかったことではなく、今できていることをひたすら愛でるようにします。

それすらしたくないときは「燃え尽きに浸っていたい」ということですから、意図的に、存分に悲しんだり後悔したり現実逃避をする時間をとります。「意図的に燃え尽きてやろう」とすると(笑)、逆に長くは続けられないですし、これはこれですっきりしますよ。

つまり、燃え尽きること自体はOKだけど、その間の気持ち·過ごし方がポイントということです。燃え尽き期間をいかに、「今に集中」して健全に過ごすか?そこにフォーカスして「がんばらないけど、さぼらない」を実践してみてください。

それによって、sariaさんをかきたてる新たな情熱の流れが、またいくらでもやってくるので大丈夫です。将来のその地点から今を眺めればきっと、今回の流れはすべてベストだったということが簡単に納得できるはずです。

最後に。

>これからのやりたいことがぼんやりしすぎていて自分にエネルギーを感じられず、自分らしくなくて焦ってしまっています。
>(猪突猛進なところがあって休み下手でもあります。。。)

ここに素晴らし〜い本音が書かれていますよね。

sariaさんの自分らしさ
=猪突猛進(実行力を伴った努力家)
=休み下手(次々にアイデアが湧いてくるアーティスト気質)

なのですから、これからも無理して休むことなく、堂々とガンガン進んでくださいませ!sariaさんの情熱や底力は、今は霞んで見えているだけで、本当は何ひとつ燃え尽きてなどいませんから

 


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